今回は板谷直樹さん著書の一生使えるアドリブ基礎トレ本 ベース編 インプロビゼーション力を高めるデイリー・トレーニング集 (CD2枚付き)です。
ちょうど自分のソロに飽きて来て、もっとジャジーな、アウトサイドな音を用いたソロが弾きたいなーと思ってた時に出会ったのがこの本です。
著者ご自身による本書の解説
ある程度何でも弾けるようになった今、教則本で戸惑う事も無いだろ、と余裕な気持ちでページを開いてみたのですが、そこには一筋縄では行かない内容が・・・(笑)
まずはメジャー、マイナー、m7(-5)、aug、dimの3和音のコードアルペジの練習について触れられております。
これは僕も普段からやってる練習なので、以前にもブログで書いた「コードトーンに慣れる!!」や「コードトーンに慣れる!マイナーⅡⅤ編」等も、この本に書かれてる内容をちょっとだけやり方を変えたもにです。
「3和音、4和音のコードトーンを覚えただけで何が出来るの?そんなん簡単でしょ?」
と感じられる方も多いかと思いますが、一言で言うとコード進行に沿って、各コードに沿ってアドリブがとれるようになります。
どんな曲でもキーと言うものが存在して、そのキーのペンタトニック一発でソロはとれますが、それだと一本調子になりますし、自分の出したい喜怒哀楽の感情等が表現しにくい事も多々あるかと思います。
まぁスケールで考えてもドミナントモーション化(Ⅴ→Ⅰ)したりして、色々と使えるスケールを増やすという手段もありますが、コードトーン中心に演奏するソロっていうのは、どちらかというと結構頭脳的で1つのコードに対して、構成されてる音を使い、またクロマチックアプローチ等も取り入れて組み立てて行くので、やってて楽しいです。
本書でも頻繁に「垂直方向と水平方向」という言葉が出てきます。
仮に・・・
Dm7 / G7 / CM7 /
というコード進行があるとするとしますね。
垂直方向というのがDm7時はこう、G7時はこう、という風に1つ1つのコードに対して考えて行くという方法論です。
水平方向に関しては一発モノのとしてCアイオニアン(モードを軸に考える)で考えるという方向。
いわばモードジャズのスタイルですね。
というように、垂直方向と水平方向、両方のアプローチについて事細かく触れられておるのが本書の特徴。
実際のフレージングの構成の仕方についても触れられておりますが、大半が地味な基礎練習の内容になります。
まぁタイトルでも謳ってる様に基礎トレ本なので仕方無いですが、ただ100%効く練習ばかりですし、よりインテリジェンスな演奏をしたい方にはうってつけだと思います。
初心者には向かない内容ですが、中級〜上級向けになるのかな。
気になる方は一度手に取ってみて下さい。
板谷 直樹
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